2005. 2. 4  キモチイイ!
 
 はいドウモご無沙汰。今はフェリーで移動中。岩手県安比高原のIAT cup(プロ戦)に参戦して、次の岐阜県白鳥高原のマスターズに出る為の大移動ですわ。高速道路で移動しようと思っていたんだけど、運転で疲れちゃうから急遽フェリーに変更。初めて乗ったんだけど、船の旅も結構快適でイイね。 
 
 アメリカ・カナダ遠征から帰ってきて、すぐに北海道夕張Mt.レースイのマスターズに飛行機で行ったんだな。独りで。その時は風邪もだいぶ良くなってたし、あとは咳だけだった。レースイのコースはウェーブコーナーやコーンウェーブのある、逆バンク気味のターンが特徴的なレイアウト。バックサイドがキツイよね。正直苦手でした。でもそれよりなにより気持が乗ってなかったぁ〜。たぶん年末からの忙しさと風邪で、テンション最悪だったのね。大会出れば盛り上がると思ったんだけど、結果はクォーター敗退。「ナニしに北海道まで来たんだろう?」って感じで落ちたね。ほんとスノーボードしたくない気分だったのさ。 
 
 北海道から名古屋の実家に帰って、数日ボ〜っと過ごしたけど気分は晴れず。とりあえず群馬に戻ったら、友人の永井くんからバックカントリーガイドのサポート依頼があった。気分転換に山登ってパウダー楽しむ事にしたのだ。今回のガイドは近藤ケンジさんで、オイラの役目は最後尾を守ること。ビーコンの使い方や雪の層の見方などの講習も有って、仕事で行ったんだけどとっても勉強になった。そして何よりパウダー気持ちよかった。心地よい疲労感だったね。やっとスノーボードが楽しいと思えるまで復帰完了。 
 
 そしてIAT cupですわ。コースは飛び系メインでバンクのないストレートっぽいレイアウト。オーリーと吸収の使い分けが重要だったかな。キャニオンが数カ所あって怪我人も出たようだったけど、オイラはバチェラーのレースでさんざん痛いおもいして飛んできたので、それほど苦労することはなかった。問題はワックス。新潟で大雪降らした低気圧が北上してきていたので、硬め低フッ素をチョイス。あとは現場で調整ですな。 
 
 宿は昨年もお世話になった「民宿ちば」。おじいちゃんとおばあちゃんが二人でやってる宿だけど、お値打ち価格で泊まらせてくれるし、やさしい心遣いが心地よい宿なんだわ。「サービス」じゃなくて「心遣い」っていう感じだね。以前も金のないオイラを朝食代だけで泊めてくれたペンションも有ったし、安比の人は温かいね。 
 
 本戦は少々コース変更が加えられ少し簡単になった。ただセクションの方向が微妙に違っているのでライン取りが大事。スタートで前に出て最速ラインをミス無く刻む、それだけ。そしてトーナメントが始まりなんとかファイナルに勝ち上がった。スタートやエアーの細かいミスは有ったが、まずまず悪くない滑りだった。しかしファイナルでのミスしたら負ける。完璧なイメージを頭に焼き付けて、決勝スタート! 
 
 前半は2位で先頭の後藤プロを追うが、中盤のエアーで後藤選手が着地ミスで転倒。それを回避した隙に今村選手に抜かれ、またもや後追い。でも後半のセクションをスムーズに繋げれば勝機は有る。今村選手の背中を睨みながら、完璧なリズムでセクションをクリヤーし少しづつ差を詰める。が、少し足りない! 最後のテーブルで出来るだけ低く飛ぶ様にフル吸収動作。その時、今村プロが着地でちょっとバランスを崩し減速。そこで追いつき2人とも板を蹴り出すように並んでゴール。どっちが勝ったか判らなかった。少し判定に時間がかかったが、1位は白ビブ!オイラ優勝しちゃった。 
 
 実はオイラ優勝は初めて!アマチュア時代も優勝できずプロに上がってしまい、今日まで優勝出来ないプレッシャーを感じていたんだよね。(草レースで一度優勝したことはあるが、アマチュア相手にちょっと大人げなかったからな・・・)そんな訳で最高に気持ち良かった。宿のおばちゃんに嬉しい報告をすると、どうやら俺たちが泊まった部屋は縁起が良いらしく、泊まった人は良い結果を残しているらしい?安比の人々最高です。またオイラを支えてくれている人達もホント優勝を待ち望んでいてくれたので、とても喜んでくれました。嗚呼、ホント有難いね。またスノーボードにドップリはまっていく自分を感じたのでした。 
  
 

2005. 2. 10  またカナダ。
 
 いまオイラはカナダのBIG WHITEというスノーリゾートに居ります。リゾートを満喫!な訳はなくレース参戦です。FIS NORTH AMERICAN CUPというレース。ワールドに出る為のポイントを何とか獲得しにまたもや海外に来てしまったのです。同行者は二星コーチ、今村、千村、長嶋。 
 
 BIG WHITEはバンクーバーから西へ1時間程飛んでケロウナ空港着、そこから1時間程車で移動して到着。思いのほか遠く感じた。此処は結構リゾートしていて泊まった宿もコンドで一人一泊7000円とチョイと高め。でもジャグジー有るし部屋も広く快適。街ブラしてみたらセンターハウス周りにレストランやお店がちょっと有るだけで大したこと無かった。 
 
 いつものようにジョギングするルートを探しに走り始めた。道を登ってゆくと今回のクロスコースが有ったので、ハイクアップして軽くインスペ。そしたらスタッフのオッチャンが声掛けてきて「明日は公開練習だから朝レジストに来いよ。」との事。我々はすっかり明後日のつもりで「明日は午後券で滑る?」なんて言ってたのに。帰って早速ワクシングじゃ。 
 
 食事は自炊。もちろんオイラにゃ人様にお出しできるようなモノ作れません。よって二星コーチを除く他の3人に料理はお任せしまして、洗い物に専念さぁ〜。 
 
 短期遠征は時差ボケ対策が大事らしい。飛行機乗る前から現地時間を意識して行動すると良いらしい。変な時間に眠くなるのを我慢して十分な睡眠をとる。今まで睡眠足りていないし疲れも溜まっているから、どれだけ寝ても眠いんだけど調整は順調だ。 
  
 

2005. 2. 11  公開練習
 
 天気は快晴、雪温朝-6度、ややドライ気味の雪。雪温に合ったベースWAXのみで滑る。ちょっと渋い感じ。軽いアップしてインスペ開始。 
 
 はい、コース説明に入ります。長いので興味ない人は飛ばして下さい。スタート、Wローラー、Sローラー、Wローラー、右バンク1、左バンク2、Wローラー、Wローラー、右バンク3、3連ローラー、左バンク4、キッカー、キッカー、右バンク5、Wローラー、キッカー、左バンク6、キッカー、Sローラー、ステップダウンキッカー、Wローラー、Wローラー、ゴール。(W:ダブル、S:シングル) 
 
 セクション間は割と狭くライン取りが重要。ローラー、キッカーはしっかり運動しても浮いてしまう所があり、オイラやや苦戦。外人選手は必要十分な運動と絶妙なタイミングで上手く吸収して行く。後ろ足の使い方がポイントだな。タイム出すにはセクション間の繋ぎスムーズにしなきゃダメだぁ〜。2時間以上も滑り込んだ。良いイメージは出来たので帰ってワクシングじゃ。 
 
 フラット落ち何度か食らって腰痛くなってきた。ストレッチと低周波治療で対処するが、疲労が溜まってきてるっぽいね。やばくなる前に揉みほぐさねば。いつも友人の安達くんにカイロプラクティックを施してもらっている。彼は開業目指して修行中の身なんだけど、結構効くのよ。体も手も大きいからしっかり揉みほぐしてくれる。今ここに居たらなぁ〜、残念。明日はタイムレース突破じゃ。 
  
 

2005. 2. 12  予選タイムレース
 
 天気は快晴、雪温-4度、気温も温かく日差しも良く湿雪気味。WAXは雪温に対し「低め」と「高め」の2通りを中フッ素仕上げにしておいた。この天候ならスタートワックスは高フッ素でOKだな。 
 
 コースは昨日と殆ど変わりないが、雪の具合でスピードが上がっている。フラット落ちしないようにタイミング合わせるのが難しいが、調子は上々。乗れてる。疲れないよう練習は程々にしてスタートWAX。気温は1℃、雪温-3℃、湿度50%。チャートでは「高め」が合っているが、確かめたら「低め」が良好なので、これの高フッ素仕上げに決定。 
 
 今回のレースはランキング上位数名がポイントを持っていて、それ以外はあまり持っていない。バリューポイント(獲得できるポイント)は高いが全体的なレベルは低い、という勝てばオイシイレースなのだ。だからなんとしても予選通過しなきゃダメなのさ。出走は24番、ポイント順なので通過ラインの32番に入れる可能性は大。 
 
 1本目、ローラー、キッカーで少し合わない部分が有ったけど、まずまずのタイムで19位ぐらい。2本目は攻めるしかないしょう。ミスしたところのイメージ修正して2本目スタート。第二バンクが思いのほか荒れていてズレちゃった。ちょいと失速したが運動して上手く繋いでゴール。ミスした割には1秒未満タイムが縮まっていた。結果17位で無事予選通過。海外のFISレースで初予選通過ですわ。千村はなんと5位で予選通過。表彰台狙えるんじゃん?正直ヤツの速さには悔しいんだけどね。 
 明日の本戦でポイントゲットだぎゃぁ〜。 
  
 

2005. 2. 13  本戦
 
 昨夜ちょっと雪が降って3〜5cmの積雪。気温-3℃、雪温-4℃、曇り時々雪、時々晴れという天候。体感は寒い。WAXは昨日と同様雪温に対し「高め」と「低め」の中フッ素を用意。どちらの走りも悪くないが、時々雪が降る事を考慮し「低め」をチョイス。湿度は高いが高フッ素は危険なので、スタートWAXは低温フッ素のみにしてみた。これ正解でした。 
 疲れないようにトレーニングは2本だけにしてイメトレ。昨日ビデオで悪いところは修正済み。体も動いているし乗れている感じ。1回戦必ず突破してやるぜ〜。 
 
 オイラは第1ヒートで出走。「Riders ready」「Attention!」・・・「パタン?」。絶妙のタイミングで飛び出したがゲートは途中までしか開かず、オイラだけ飛び越えちゃった。「えっ?フライング失格?」と不安がよぎったが、ゲートの調子が悪くて開ききらなかったのでお咎め無し。登って戻り改めて「スタート!」。またもや良いタイミングで飛び出した。最初のローラーセクションでWAXの走りと運動の良さ?で1〜2位のポジション。2人並んで第一バンクに入るが、アウト側をおさえられていたのでインから進入。コンパクトに回そうとしてエッジ立て過ぎて失速。バンク出口で3位と並ぶがスピードが乗っていなくて抜かれてしまった。それを追走するが滑りはほぼ互角(後で調べたら予選タイムはコンマ数秒負けていた)。所々追いつきそうになるが抜ききれず、そのまま3位でゴール。終了です・・・。敗因は第一バンクの進入ライン。嗚呼、悔しい。 
 長嶋、今村も1回戦敗退。期待の千村は1回戦1位で勝ち上がったものの、2回戦のクォーターファイナルで敗退。結果千村9位、達19位、今村24位、長嶋31位。おいしいレースとはいえ勝てないねぇ。またまた勉強になりました。 
 
 帰国してパシフィコ横浜で開催されるSBJ(スノーボード関連の展示会)に行きます。おつかれ〜。 
  
 

2005. 2. 18  盗られた!
 
 今日はSBJ最終日。達はVector glide(http://www.vectorglide.com/)のスタッフとしてパシフィコ横浜に来ている。 
 来期のラインナップは「KINT UN」「GENIUS」共にグラフィックが変更されシックな感じが凄くイイ。お気に入りです。そしてフリースタイル系フリーライディングモデルとして「VSK」というNewモデルが加わった。地形を問わず雪山を楽しむことを目的としたボードで、特徴はツインチップと長めで高いシャベル形状。ライダーの想像力で楽しみ方が広がるボードって感じかな?期待して! 
 
 今日オイラの仕事は無し。週末の妙高杉の原で行われるマスターズSBXに出るため、今日は移動日なのさ。本日もスタッフとしてお仕事のOGASAKA & Vector glide関係の皆様とお別れし、マックモーニング中に事件は発覚した。 
 
 友人からの電話にでると、取り乱した声で「車が無い!」と仰る。オイラの車をその友人宅に預けていて、昼頃に車で迎えに来てもらい妙高に移動する予定だったのだが、今朝駐車場に行ったら車が忽然と姿を消したらしい。  
 駐禁でレッカー移動された時と同じ心理状態で「いやいや、そんな事はないだろう?」と否定したい自分と、「ランクル80の盗難じゃ恐らく見つかることは無いか・・・」という諦めの自分、「大会どうしよう?」って現実を見つめる自分、様々な思考が頭を巡って凄く落ち着かない気分になった。もちろん警察に届けは出した。幸い大事なスノーボード関係のアイテムは車内に置いていなかったので活動に支障はない。しかし7年以上も一緒に過ごした思い出深い愛車が、悪意の第三者に裏ビジネスとして勝手に利用されるのには納得がいかない。それに学生時代からコツコツ買い集めて使っていた工具一式も一緒に盗難されている。お気に入りの工具ばかりだったのに。マジ返せ! 
 
 妙高へは別の友人に乗せてもらえることになり、その後は親父の車を借りて大会周りすることになりそうだ。スタッドレスも買わなきゃならんし名古屋に一度帰らなきゃならない。今年のオイラ、何か呪われてるんかのぉ。今後はイイ事ばっかり起こることを信じて頑張るさぁ〜。ハァ・・・。